おおまかな概算③ 怒っていないアイマスク

弟子のこうたです。

思い出深い素敵な友の、

青春の1ページ。

聞いて下さい。

seishun

 中学の時、同級生の平山くんはクラスのムードメーカーだった。いつも面白い事をやっている時は、決まってその輪の中にいて、いじられやすい体質。「やめろよー。」と言いながら喜んでいるような、和んだ学校の風景。懐かしい思い出をひも解く時に、僕達にとっては平山くんの笑った顔が必ず浮かんでくるのだ。

平山くんは同級生の元気で活発なひろみちゃんと付き合っていた。優しく話しかけ、互いに受け答えに照れがあり、初々しく手をつないで下校する、微笑ましい夕暮れ。付き合いたての頃は、どうやって笑わせようか悩んでいた。ずっと、「好きだ。」と言ってみるのはどうだろうかと、真剣に僕に聞いていた。そんな平山くんの気持ちは、不器用に、しかし気持ちの伝わる、そんなこんなが自然な仕草に変わり、ひろみちゃんを必然的に喜ばせていたのだった。

 中学も終わりに近づいてきた頃の冬休み。進学高校を決めて僕達は猛勉強の中、安心して進学する高校を二人は見に行っていた。受験勉強は天敵と言って、同じ塾に通い、進学高校への切符を、ゆとりを持ってもらえるように、三年になってからすぐに受験勉強をしていたみたいだ。うらやましくもあり、でも応援したくなる平山くんの道。高校に行っても、そんな雰囲気の二人は変わる事なく、皆に見守られながら過ごすのだろうと、そう思っていた。

ケンカはほとんどした事がない。一回だけ、マクドナルドでテリヤキバーガーを注文した時に、ひろみちゃんがお腹をこわして、平山くんが店員に怒ってしまった事があったらしく、後で、「従業員の人は悪くない。元々、体調が良くなかったから。」と言われて、平山くんは納得出来ずに怒り続けていたら、ひろみちゃんは、「もう、今日は帰る。」と言って、よく分からないまま、互いに家に帰った事があった。

「平山くんは怒った顔が似合わないから、一緒にいる時は、お互いにいつも笑っていようね。」

愛おしく優しさに包まれたひろみちゃんの言葉は、平山くんの事が好きだという事を遠回しに言っているように見えた。

「僕が怒った時は、このマスクを渡してね。」

 平山くん。あの時、相性の良いカップルを近くで見ることができて、うらやましく感じれた事は、おれもいつか、誰もがうらやむような女の子と付き合って、優しくて素敵な男になれると、そう思えたきっかけをくれたように感じた。また、いつの日にか、再びどこかで出逢うような事があれば、その時はお互いの夢でも語り合おう。

その日を、待っている。

そっと優しく、思いを込めて、、、。

aimasuku

怒っていないアイマスク、29800円